東京レガシーハーフマラソン2022 当日レポート
2022年10月16日(日)、国立競技場から約15,000人のランナーがスタートする、東京レガシーハーフマラソン2022が開催されました。
当社はサポーティングパートナーとしてモバイルAED 50台を提供し、ランナーの皆様の安全・安心のお手伝いをしました。
モバイルAEDがどのように大会をサポートしていたのか、当日の様子をレポートします。
オレンジ色のモバイルAEDを国立競技場へ
当社からは、モバイルAED 50台を事前に国立競技場の救護室へ搬入しました。救護室は、大会当日の救護の中心拠点となる場所です。
救護を担当される方へモバイルAEDをお渡しし、使用方法をご説明しました。
当日はこのモバイルAEDをBLS隊やモバイル隊が持ち、ランナーの皆様をサポ―トします。
当社から提供したモバイルAED(小型自動体外式除細動器 AED-M100シリーズ)
(モバイルAEDは、予備の消耗品やAED/CPRレスキューキットと共に、10台を1箱にまとめて搬入しました。小型のAEDだからこそ、コンパクトに収納・運送することができました。)
東京レガシーハーフマラソン2022 当日の様子
当日朝は曇り空でのスタート。途中晴れ間も見え、気候に恵まれたマラソン日和の一日でした。
国立競技場に向かうランナーの皆様は朝早い時間にもかかわらず、元気そうな表情で、これから始まるマラソンに対する楽しみや気持ちや高揚感がこちらにも伝わってきました。
(約15,000人ものランナーが国立競技場からスタートしました。全員が「START」と書かれたゲートをくぐり、出発です。)
沿道で多くのランナーを見守り、安全な大会をサポートしていたのが救護スタッフの方々です。「Medical」と書かれた赤いジャンバーを身にまとい、当社のモバイルAEDをリュックに入れて携行したり、中には肩から掛けたりしてランナーを見守るスタッフの方もいました。
(国立競技場前、フィニッシュまであと数キロの地点でランナーを見守る救護スタッフ。必要な物品が入ったリュックや車いすをそばに置きつつ、「AED」と書かれた旗を手に持ち、当社オレンジ色のモバイルAEDを肩から掛けて万が一の事態に備えていました。)
救護担当チーム代表の方へのインタビュー
当日の救護担当チームの代表の方にお話しを伺いました。
Q1. 第1回目のハーフマラソン大会ということで、過去の実績が無い中、救護計画の立案・体制の構築にあたって一番苦労した(または重視した)のはどの点でしょうか?
1万人以上が参加するハーフマラソンの救護体制構築経験がなかったため、人員配置など様々な検討が必要でした。
他のフルマラソンの事例と、5,000人~10,000人参加のハーフマラソンの事例を参考に検討を重ねました。
また、10月開催ということもあって気温の上昇も考慮する必要があり、熱中症や脱水症の多発に備えることを重視して体制構築を行いました。
Q2. 当日の救護はどれほどの人数・構成で対応されましたか?また、コース上のスタッフの配置で意識された点を教えてください。
当日の救護体制は以下の通りです。
救護本部 | 5名 | |
救護所 | 3か所 | 47名 |
沿道救護 | モバイルAED隊(10隊) | 20名(2名1組) |
BLS隊(20隊) | 40名(2名1組) | |
BLS隊長 | 4名 | |
救護車両(2台) | 4名 | |
収容関門救護 | 3名 | |
合計 | 123名 |
救護本部 | 5名 | |
救護所 | 3か所 | 47名 |
沿道救護 | モバイルAED隊(10隊) | 20名(2名1組) |
BLS隊(20隊) | 40名(2名1組) | |
BLS隊長 | 4名 | |
救護車両(2台) | 4名 | |
収容関門救護 | 3名 | |
合計 | 123名 |
コース上、どこでランナーが心停止になったとしても、3分以内にAEDによる除細動が実施できるように体制をとりました。
今回、往路と復路が重なる場所が多く、少ない台数で効率の良い体制が整えられました。
特に、リスクの高いコース終盤2kmには集中的にAEDを配備することで迅速なAEDの実施が可能な体制を構築できました。
※コースマップ
Q3. スタッフの方は、AEDのほかにも有事に備えて様々な物品を携行されていたと思いますが、今回沿道の救護スタッフの方の携行品としてはどのようなものを準備されていましたか?
コロナ禍でのハーフマラソン大会でもあったので、特に救護所での活動やコース上でエアロゾル発生リスクのある処置を実施する場合などに着用するためのi-Proマスク(N-95マスクと同程度の防護力のあるマスク)を全スタッフに配布しました。その他、ガウンやアイガードなどの装備も含め、感染対策を十分に講じました。
また、10月の開催ということもあり、気温の上昇も懸念されたため、熱中症対策で経口補水液を多めに配備したり、各救護所に大量の氷に浸した冷たいタオルを用意したりするなどの対策をとりました。
Q4. 当日の救護活動で、当社のモバイルAEDは使用しましたか?
ご提供いただいたAEDの使用は(幸いなことに!)ありませんでしたが、コース上に配置されているモバイルAED隊やBLS隊がコンパクトで装備しやすく、フットワークが重要なコース上の救護に適しており大変重宝しました。ありがとうございました。
※大会では沿道施設のAED使用事例はあり。
(救護所には負傷者が運ばれており、医療従事者やスタッフの方が手際よく対応されていました。
最後の力を出し切ってフィニッシュしたランナーの中には倒れこんでしまう方もいて、スタートとフィニッシュを兼ねる国立競技場では車いすを持って駆けつけるメディカルスタッフの方が活躍していました。)
まとめ
このように、事前の綿密な救護計画と、沿道でランナーの皆様のそばにいる救護スタッフのサポートによって、安全で安心な大会がつくられています。私たち日本光電は、モバイルAEDによって、メディカルスタッフの方のAED携行に伴う負担や疲労の軽減をサポートしつつ、AEDとランナーの距離を縮め、蘇生率向上・安全安心なマラソン大会づくりにお役立ちしていくべく、このモバイルAEDをマラソン大会に広める活動を続けてまいります。