設置事例

日本航空株式会社(JAL)様での設置事例

JALについて

日本航空株式会社は、東京都品川区に本社を置く日本を代表する航空会社で世界最大級の運航路線網を有しています。航空会社として日本で最も長い歴史を持ち、その歴史や伝統に裏打ちされた技術や経験を基にコーポレートスローガンとして「明日の空へ、日本の翼」を掲げ、世界的にも最高評価を得ています。

 

客室本部 客室安全推進部 リードキャビンアテンダント 樺島千裕様 /客室教育訓練部 安全訓練グループ 山田様

山田様(写真左):安全訓練グループでインストラクターとしてご活躍。客室乗務員が保安要員としての資格を維持するための定期訓練をご担当。

樺島様(写真右):機内で発生する傷病記録等の医療ケースの分析、再発防止の検討と部内資料の英訳も併せてご担当。

山田様(左) 樺島様(右)山田様(左) 樺島様(右)

日本航空でのAED導入のきっかけ

(山田様) 2001年にアメリカにおいて旅客機にAEDを搭載することが課されたことをきっかけに、日本航空でも搭載することになりました。

当時は医療関係者以外がAEDを操作するということが許されていなかったため、医師法に抵触しないかという問題がありましたが、厚生労働省と調整しながら、導入したと聞いています。

当時は日本ではAEDを教育するインストラクター資格が取れなかったので、弊社の担当者数名がアメリカでインストラクター資格をとり、現場での教育を普及していったそうです。

客室乗務員はお客さまの命をお預かりする仕事です。機内では迅速に対応しなければ命に係わるような急病人発生事例もあるため、AEDを使用した心肺蘇生を始めファーストエイドに関する様々な教育が行われています。

機内でのAED使用経験について

(樺島様)サンフランシスコから日本に戻る便で2歳のお子様が急に体調を崩されてAEDを使用した経験があります。

ドクターコールを実施しましたが、機内には医師も看護師の方もいらっしゃらず、客室乗務員で対応いたしました。

必死に心肺蘇生とAEDで対応しながらアラスカに緊急着陸しました。
実際には電気ショックの適応ではなかったのですが、いつもの訓練通りに音声に従って対応することができました。客室乗務員全員が落ち着いて行動できたことを今でも鮮明に覚えています。

 

液晶カラー心電図画面付きAED-3151JE(日英バイリンガル)の導入について

(樺島様)弊社は海外基地乗務員も在籍しておりますし、外国籍の医療従事者に援助をいただくこともあります。
そのため、バイリンガル対応ができることは、AED-3151JEを導入した大きな理由の一つです。先のサンフランシスコ便での救助の際は日本語が先に流れるので、日本語をキャッチしてすぐに動けたという印象があります。海外基地乗務員も音声指示が繰り返し流れるのでわかりにくいという印象は受けていません。
機内は常にエンジンの稼働音等があり、AEDの音声は訓練をしている時とは聞こえ方が全く違ったことを思い出しました。

乗務員は胸骨圧迫(心臓マッサージ)のカウントが聞こえるように、またAEDの音声を復唱する際も他の乗務員にも確実に伝わるように平常時よりも大きな声を出すことになります。
機内においては音声が聞こえづらいこともあるため、カラーディスプレイを見ながら対応することは有用かもしれません。

(山田様) 当社のAEDは通常のものと比べて早期除細動のために通常よりも短いメッセージになっている、JALの特別仕様と聞いています。端的でわかりやすいため、客室乗務員は理解しやすいのではないかと感じています。

 

社内訓練について

(山田様)客室乗務員は特殊な機内環境においてAEDを使用するため、定められたAED教育を受けなければなりません。新人訓練でファーストエイド訓練があるのですが、その一環としてAED教育を受けます。その後も定期的な教育においてAEDについてもリマインドしています。

教育の中でAEDの重要性を再認識して、繰り返しロールプレイ重ねていくことによって、実際に急病人対応をする際にも迅速かつ的確な認対応ができるように取り組んでいます。

 

 

社内訓練の様子社内訓練の様子

ーこれから外国人観光客も少しずつ戻り、少しずつ人の行き来が増えると思います。地上と違う機内環境で最高のサービスの一つである安全の提供をいただけると期待いたしました。

本日はありがとうございましたー

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